親や親族等が経営していた賃貸マンション・アパート・賃貸住宅を相続することになった際、自宅不動産を相続する場合とは違ったことを考えなければなりません。これから賃貸マンション・アパート・賃貸住宅を相続した際に、誰に何を依頼すればよいか、専門家別に解説します。
目次
1.家賃の振込先の変更(管理会社に連絡)
2.誰に相続手続きを依頼すれば?
2-1.相続手続きの流れ
2-2.銀行・信託銀行
2-3.弁護士
2-4.税理士
2-5.行政書士(当相談室)
2-6.司法書士
2-7.費用はどれくらいかかるの?
2-8.まとめ
3.賃貸マンション・アパートなどの賃貸物件の管理継続or売却
3-1.管理継続
3-2.売却する場合、誰に依頼すれば(不動産会社の選び方)
3-3.一括査定
3-4.地元不動産会社
3-5.管理会社
3-6.当相談室(不動産に強い行政書士)
3-7.大手不動産会社
3-8.費用はどれくらいかかるの?
3-9.まとめ
最終更新日:2023年12月18日
1.家賃の振込先の変更(管理会社に連絡)
賃貸マンション・アパート・賃貸住宅の名義人である被相続人が亡くなった日時点で相続が開始されます。もし賃貸マンション・アパート・賃貸住宅の家賃が被相続人の生活口座と同じ口座であれば、早急に家賃専用の口座を相続人が開設しましょう。口座開設したうえで、管理会社を通じて入居者へ振込先変更の通知を出してもらいましょう。なぜ別にするか?後日遺産分割において、預金と不動産を相続する方が違った場合、手続きが面倒になるからです。また家賃専用の口座があった場合、遺産分割で賃貸マンション・アパート・賃貸住宅を相続する方が決まった後で速やかに家賃専用の口座を開設して、入居者に連絡しましょう。また管理会社がない場合、自分で各入居者に振込先変更の通知を行うことになります。自分で対応するのは難しい場合、各入居者への振込先変更通知を行っている専門家は少ないようですが当相談室では各入居者への振込先変更の通知業務も行っています。お気軽にご相談ください。
注意すべきは金融機関からローンを借りている場合、金融機関に連絡すると口座が凍結されるため、早急に口座を開設する必要がありますので注意してください。
2.誰に相続手続きを依頼すれば
多くの方が初めて迎える相続。気持ちの整理が追い付かないまま期限があるものもあり、一人で抱えるには負担が多いのが相続手続きです。その中で誰に何を依頼すればというところがまた悩んでしまうところでもあります。ここでは専門家別に何を依頼すれば、費用についても解説していきます。
2-1.相続手続きの流れ
2-2.銀行・信託銀行
「安心感はありますが、費用は高額」
銀行や信託銀行でも遺産相続手続きサービスを提供しています。メリットは、どの専門家に頼むか悩むよりも、ある一定のサービスを提供してくれますが、遺産相続手続きは銀行や信託銀行が行うというより、別途司法書士や税理士を紹介する窓口になります。但しトラブルの恐れがある遺産相続手続きに関しては業務を受けておりませんので注意が必要です。
費用に関しても他に比べて割高になります。
2-3.弁護士
「遺産相続トラブルなら弁護士」
弁護士は直接遺産相続手続きを行うことはなく、弁護士に依頼するケースとしては、トラブルになりそう・裁判調停に発展しそうな遺産相続手続き(特に相続人間で話し合う遺産分割協議)、紛争性が高い遺産分割協議であれば、初めから弁護士に相談することをお勧めします。ただどの弁護士が相続を専門にしているか分かりづらいこともありますので、当相談室では相続専門の弁護士を紹介しております。紹介料はかかりませんので安心してご相談下さい。
2-4.税理士
「準確定申告・相続税の申告が必要なら税理士」
税理士の中には「遺産相続手続きを扱っています」とうたっている所もあるようですが、税理士はあくまで相続税の申告が業務で、遺産相続手続きはその税理士と提携している行政書士や司法書士が行います。
賃貸マンション・アパート・賃貸住宅を相続する場合、相続開始から4カ月以内に準確定申告を行う必要があります。これは亡くなった年の年度分の確定申告を亡くなった人に替わって相続人にて行うもので、相続税申告の際に適用できる特例にも影響しますので、準確定申告を行う必要があります。
もし顧問税理士がいらっしゃれば、顧問税理士に依頼した方がいいと思います。もしいない場合は、当相談室では相続税と合わせて準確定申告をサポートできる税理士をご紹介しますのでお気軽にご相談ください。
*顧問税理士については相続税の申告の依頼をするかしないかについては、顧問税理士が相続税を専門に扱っているかどうかがポイントになります。相続税はどの税理士でも誰でも取り扱いできるものではないからです。
2-5.行政書士(当相談室)
「賃貸マンション・アパートなどの賃貸物件の相続手続きのご相談は
スタートライン相続手続き安心相談室」
行政書士は業務範囲が広く、それぞれ得意不得意があり、全ての行政書士が遺産相続手続きに対応できるものではなく、専門で扱っている行政書士とそうでない行政書士では遺産相続手続きの進め方に圧倒的な差があります。当相談室では、相続手続きをメインに年間100件以上の相談・解決実績をもとに、
①様々なケースに対応した不動産や預貯金などの遺産相続手続き
②不動産業の免許を持つ行政書士が賃貸マンション・アパートなど賃貸物件の売却・相続人への分配
③相続税の申告が必要かどうかのご相談、専門の税理士紹介や必要書類取得
④費用が明確・利用しやすい設定
⑤全国対応(相続人・相続財産が全国各地でも対応可)
を行っております。こちらは当相談室にご依頼を頂く事例になります。ご参考までにご覧いただければ幸いです。
2-6.司法書士
「不動産の名義変更は司法書士」
司法書士は行政書士との違いに分かりづらい方もいらっしゃいますが、大きな違いは、司法書士は登記の専門家にて、不動産の相続登記=不動産の名義変更を行います。しかし遺産相続手続きは不動産だけではなく、預金・株式・投資信託など多岐にわたります。司法書士によって違いますが、不動産登記だけでその他の遺産相続手続きには対応していない司法書士もいらっしゃれば、遺産整理業務として不動産以外の遺産相続手続きにも対応している司法書士もいらっしゃいます。また不動産の名義をだれにするか大変重要なことで、相続人間の指示で言われたとおりにすることも必要ですが、当相談室では専門家の視点でこれから起こりうる相続を見据えた上での名義変更、相続税の減税や不動産売却を想定した名義変更を提案させて頂いております。一度変更した後では再度変更ができませんので、不動産の名義をだれにするかは当相談室では重要なことを位置付けております。さらに司法書士の中には、相続税の申告が必要な場合でも税理士の紹介を行わず、名義変更のみの業務で終わる司法書士もいらっしゃいます。当相談室では、司法書士と連携して名義変更を行い(司法書士の報酬は料金表の報酬に含まれています)、相続税の申告が必要かどうかのご相談から相続税専門の税理士と連携して、相続税申告に必要な書類を取得し、スムーズに相続税の申告ができるよう進めてまいります。
2-7.費用はどれくらいかかるの?
銀行や信託銀行は最低でも100万円以上と高額に対し、司法書士の遺産整理業務と当相談室の費用を比べると
司法書士の遺産整理業務の料金表
相続財産額 | 報酬額(税込) |
500万円以下 | 27.5万円 |
500万円超~5000万円以下 | 財産額の1.32%+20.9万円 |
5000万円超~1億円以下 | 財産額の1.1%+31.9万円 |
1億円超~3億円以下 | 財産額の0.77%+64.9万円 |
3億円超~ | 財産額の0.44%+163.9万円 |
行政書士(当相談室)の料金表
相続財産額 | 報酬額 |
500万円以下 | 20万円(税込22万円) |
500万円超~3000万円以下 | 25万円(税込27.5万円) |
3000万円超~5000万円以下 | 30万円(税込33万円) |
5000万円超~8000万円以下 | 35万円(税込38.5万円) |
8000万円超~1億円以下 | 45万円(税込49.5万円) |
1億円超~1億5000万円以下 | 55万円(税込60.5万円) |
1億5000万円超~2億円以下 | 65万円(税込71.5万円) |
2億円超~ | 財産の種類や煩雑さ、相続人の数によって異なりますので個別見積させて頂きます。 |
例えば
①相続財産額が4000万円の場合
司法書士 4000万円×1.2%+19万円=67万円(税込価格73.7万円)
当相談室 30万円(税込価格33万円)
②相続財産額1億2000万円の場合
司法書士 1億2000万円×0.77%+59万円=151.4万円(税込価格166.54万円)
当相談室 55万円(税込価格60.5万円)
*相続税の申告が必要な場合、10万円加算になります。
遺産相続手続き代行サポートは財産額によって報酬額を決定しますが、亡くなった方の相続財産額が分からない場合、初回面談時に資料等拝見しても相続財産額が分からない場合、最低報酬額の20万円(税込み22万円)で業務を開始し、その後財産調査で相続財産額が確定した場合、当該相続財産額に基づいて報酬を決定させて頂きます。
また書類が見当たらない、見方が分からない方もいらっしゃいますので「取り急ぎ費用について概算を知りたい方は、下記連絡先にお電話にてお問い合わせ頂ければ対応させて頂きます。お気軽にご相談下さい。
2-8.まとめ
銀行・信託銀行 | 銀行や信託銀行が直接遺産相続手続きを行うのではなく、提携している司法書士や税理士を紹介する窓口になります。どの専門家に悩むより、信頼度は高い、但し費用は高い。 |
弁護士 | トラブル・裁判調停に発展しそうな遺産相続向き |
税理士 | 税理士は準確定申告・相続税の申告が業務で、遺産相続手続きは提携している行政書士や司法書士が行います。 |
行政書士(当相談室) | ① 様々なケースに対応した不動産や預貯金などの遺産相続手続き ② 不動産業の免許を持つ行政書士が相続不動産の査定・売却・相続人への分配 ③ 相続税の申告が必要かどうかのご相談、専門の税理士紹介や必要書類取得 ④ 費用が明確・利用しやすい設定 ⑤ 全国対応(相続人・相続財産が全国各地でも対応可) |
司法書士 | 司法書士は登記の専門家で、不動産の相続登記=不動産の名義変更を行います。しかし遺産相続手続きは不動産だけではなく、預金・株式・投資信託など多岐にわたります。不動産登記だけでその他の遺産相続手続きには対応する司法書士もいらっしゃれば、対応していない司法書士もいらっしゃいます。また相続税の申告が必要な場合でも税理士の紹介を行わず、名義変更のみの業務で終わる司法書士もいらっしゃいます。 |
3.賃貸マンション・アパートなどの賃貸物件の管理継続or売却
3-1.管理継続
管理継続とは、亡くなった方と同じくそのまま賃貸経営を続けることで、その際に家賃振込先の変更通知を行う必要があります。またこの際に管理会社を変更することも検討するタイミングとなります。
3-2.売却する場合、誰に依頼すれば(不動産会社の選び方)
いざ賃貸マンション・アパート・賃貸住宅を売却すると決めた場合、誰に相談・依頼すればいいのか?始めて相続を迎える方皆様にまとめてみました。
3-3.一括査定
「便利ですが、査定金額の信憑性と営業アプローチ攻勢」
最近ネット上で不動産一括査定を行うところが多くなりました。メリットは無料で、簡単な情報入力で査定金額が判明することですが、この査定金額には信憑性に欠けることが多々あります。一括サイトで出てくる査定金額は、
査定金額 ≠ 成約金額(売却できる金額)
一括査定から出てくる金額は、実際に売却できる金額ではないのです。これは依頼を受けた不動産業者の最終の目的は、あくまで不動産の売却の依頼を受けることです。依頼を受けるために、査定金額を上げ、少しでも依頼者の気を引き付けるために根拠なく金額を上げ、正式に依頼を受けた後に、時間をかけて金額を下げて相場にて取引を行うやり方が多く散見されます。もちろんすべての不動産会社がこのようなやり方を行っているわけではありませんが、査定後の不動産会社から「現在の売却の進捗はいかがですか」「一度お会いさせてください」などの営業アプローチはあちこちから来るようになります。ネット上の手軽な分、その後の営業対応に時間を割かれることになります。 相続する際、大切なことは相続人間の遺産分割についてです。残念ながら相続に関する専門的な知識を要するため、一括サイトでは対応できません。
3-4.地元不動産会社
「あまり取引がない郊外・田舎は、相談してみる価値アリ」
関東1都3県や地方主要都市であれば、多くの不動産業者で対応できますが、あまり取引がない郊外や田舎は、地域の特性に精通し、地元の買主様候補を抱える地元不動産業者の方が相談してみる価値があります。実家が田舎にある方やリゾート物件を抱える方は、実際に地元の不動産業者に訪問して相談することをお勧めします。
3-5.管理会社
「多くの売買取引を行っているかどうかか確認要」
管理会社の場合、その賃貸マンション・アパート・賃貸住宅の賃借人の属性や建物の特性を理解しているので相続した賃貸マンション・アパート・賃貸住宅の売却を依頼先として適しているように見えますが、管理会社の多くのメインは賃貸・管理業務で売買は年間に数件程度の所が多いようです。売買の経験が少ないと後々トラブルになることもありますし、相続に関する知識に乏しいと相続を踏まえた上での売却は難しいと思われます。
3-6.当相談室(不動産に強い行政書士)
スタートライン行政書士事務所が
賃貸マンション・アパート・賃貸住宅売却で
選ばれる4つの安心
①各専門家と連携(紹介は無料)
相談解決事例
②相続法務に精通し、相続人間の遺産分割に対応
相談解決事例
③相続手続きから、相続不動産売却の換金、分配まで一括サポート
相談解決事例
④国家資格を持つ行政書士だからこそ、不動産業者と一定の距離を保つことで、相談者の為の売却活動を行います。
相談解決事例
3-7.大手不動産会社
「大手の安心感がアリ。しかし相続の知識・経験が必要されるため担当者次第」
大手不動産会社は、相談・依頼する上で安心感があり、他の不動産業者に比べ、敷居が低いかもしれません。また全国規模で展開している会社であれば、独自のネットワークもあり、早期に買主様候補が見つかる可能性があります。しかし担当者によって経験値の差がアリ、経験値が浅い担当者となると、相続という専門知識が必要とされる不動産売買に関してあとで後悔する可能性もあります。
3-8.費用はどれくらいかかるの?
不動産を売却する際にかかる費用は、
①仲介手数料として売買価格×3%+6万円(税別)になります。
例えば、売買価格が3000万円の場合
3000万円×3%+6万円=96万円(税別)
遠方の不動産で地価が高くない場合、別途コンサルティング費用や出張費用が掛かることもありますので、予めかかる費用については確認することをお勧めします。
②売買契約書に貼付する収入印紙 数千円~数十万円
売買代金によって負担する印紙代が変わります。
③登記費用
相続登記完了後において、登記費用はかかることは基本的にはありませんが、不動産に抵当権等の担保権が設定されている場合の抵当権抹消費用、名義人の住所が相続登記後に変更になっている場合は住所変更登記費用、登記識別情報(権利証)が紛失している場合は別途費用が掛かります。
④土地の測量費 30~100万円
売買の取引条件において土地の測量を行う場合は、測量費がかかります。
⑤建物の解体費 100~300万円
売買の取引条件において所有者にて建物を解体する場合、解体費用が掛かります。解体費用は木造や鉄筋なのか、建物の立地条件などにより費用が変動します。また空き家特例が利用できる場合は、所有者にて解体費用を負担することで空き家特例が利用できるようになります。
3-9.まとめ
相談・依頼先 | |
一括査定 | 便利ですが、査定金額は売却の依頼を受けるために、査定金額を上げることが多い、また査定後の不動産会社から営業アプローチはあちこちから来るようになります。 査定金額 ≠ 成約金額(売却できる金額) |
地元不動産業者 | あまり取引がない郊外や田舎においては、地域の特性に精通し、地元の買主様候補を抱える地元不動産業者の方が相談してみる価値があります。実家が田舎にある方やリゾート物件を抱える方はお勧めします。 |
税理士 | 税理士は税金の申告が業務で、不動産の売却は行っておらず、提携している不動産業者が行います。また税理士の中でも、相続税に精通している税理士とそうでないでない税理士がいますので注意が必要。 |
当相談室(不動産に強い行政書士) | 宅地建物取引士の資格を持ち、銀行系不動産会社の勤務を経て、不動産業歴15年以上で独自のネットワークもあり、相続専門の行政書士としてこれまで数多くの遺産分割(相続手続き)を扱ってきた実績から円満な相続をサポートしています。 選ばれる4つの安心 ①各専門家と連携 ②相続法務に精通し、相続人間の遺産分割に対応 ③相続手続きから、相続不動産売却の換金、分配まで一括サポート ④国家資格を持つ行政書士だからこそ、不動産業者と一定の距離を保つことで、相談者の為の売却活動を行います。 |
大手不動産会社 | 安心感があり、全国規模で展開している会社であれば、独自のネットワークもあり、早期に買主様候補が見つかる可能性があります。しかし 担当者によって経験値の差があるので、相続という専門知識が必要とされる不動産売買に関してあとで後悔する可能性もあります。 |
普通の不動産売却と違い、単に高く売れればという問題だけでなく、相続法務が必要とされ、相続不動産を売却した後のリスクを軽減し、安心して円満な相続を完結できるかは専門性・経験値・各専門家との連携が必要とされます。 どこに頼むかというより、誰に頼むかが重要になります。
よくある質問
「相続手続きについて」 | 「相続(空家)不動産の売却について」 |
「遺言書作成について」 | 「ご依頼する際に」 |
「ご相談にあたって」 | 「相続手続き費用について」 |
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